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「エンドゲイナー度」チェック!

 先日、伊藤先生や成瀬先生のお話をご紹介致しましたが...同じく私達が、自分
自身を観照し、楽しく暮らすにはどんな事が必要か?アレクサンダーテクニークの
考え方から検証したいと思います。

 以下は、「からだを解き放つアレクサンダー・テクニーク」地湧社 谷村英司著か
らの引用です↓

 アレクサンダーは、私たちには固定観念にとらわれて内面の自由を見失ってしま
う心理状態があると指摘し、それを「エンドゲイニング」と名付けています。

 これは、目的に至る手段やプロセスをよく吟味しないで、目的の達成や結果を得
ることに駆られている心理状態のことを言います。
 例えば、″私は○○にならなければ安心できない″とか″私も○○を獲得すれ
ばきっと満足する″といった固定観念がエンドゲイニングの心理状態を強く呼び起
こし、誤った方向の努力に私たちを駆り立てるのです。

 私たちは人生において、小さなものから大きなものまで、さまざまな目的や夢をも
ちます。そしてその実現に向かって邁進するわけです。そのこと自体は悪いことで
はありません。それどころか、それは個々人に生きるカを与えるものだと思います。
 しかしエンドゲイニングは、そのときにあまりにも目的に固執し結果を急ぐため、自
分にとって何か良くエンドゲイニングないことをしていてもそれに気づかず、目的だけ
を達成しようとしてしまうのです。

 アレクサンダーの例で言えば、彼はシェークスピアの朗唱家として名声を上げるこ
とが夢でした。
 しかし、その夢に向かって猛進したために、声が出なくなるという″犠牲″を払って
しまったのです。そしてその結果、朗唱家としてやっていけなくなるかもしれない危機
に遭遇してしまうわけです。

 彼にとっては意外な落とし穴だったかもしれません。

 そこで彼はもう一度そのプロセスを見直す旅に出ました。そうして、このアレタサン
ダー・テクニークというものが生まれたわけです。

 エンドゲイニングによるこうした″犠牲″は、私たちの内面でいろいろな問題を起こ
しているように思います。すぐに表に現れてくるわけではありませんが、知らぬまにそ
れに浸食されていくのです。

 だから、そのことには気づきにくいのです。

 特に、目的が表面的にはうまく成し遂げられた場合、自分が払った″犠牲″に気づ
かず、それを置き去りにしてしまいます。
 しかし、やがてそれが限界点に達すると、からだや心に問題が現れたり、外の現象
(人間関係がうまくいかないなど)として現れたりするのだと思います。

 このエンドゲイニングというものは、人間の意識の一状態で昔からあると思います
が、現代社会では、これが一原因となっている病理が特に顕著に現れているように思
えます。
 個人個人の内面がますます無視され疎外されるようになり、表立った成果のみが評
価されて結果、それに払われた内面の犠牲がさまざまな形で表に現れてきているの
が、現代の社会病理のような気がするのです。

 ですから、今こそ私たちは、自分の中のエンドゲイニングについてよく調べてみるべ
きだと私は思っています。

エンドゲイナー(エンドゲイニング的意識に駆られている人)の特徴(是非、皆様も
チェックしてみて下さい。)

□ エンドゲイナーは「今」を見ない

 エンドゲイニングにとらわれているときは、その目的や結果に意識が集中してし
まっているので、「今」自分の中で何が起こっているのか、「今」自分の周辺で何
が起こっているのか見ていない。
 しかし、私の問題は「今」起こっているのだ。それゆえ私は、自分自身の問題に
対して無自覚である。

□ エンドゲイナーは鈍感である

 したがってそのときは、「今」自分の中で起こっていることにも、周辺で起こって
いることにも鈍感である。
 いや、もっと正確に言うなら、おそらく感覚はそれをとらえているのだろうけれど
も、その感覚からの情報を聞くことができないのだろう。

□ エンドゲイナーは急いでいる

 私は最近、なぜかわからないが、理由もなく急いでいる。私はなぜそんなに急い
でいるのだろう?その先に何があるというのだろう?それは「今」からの逃避だろう
か?だとすれば「今」の何から逃避しようとしているのか...何を恐れているのだろう
か?おそらく「ありのままの自分」を恐れているのだろう。
 だから「ありのままの自分」から「あるべき自分」「ありたい自分」へあわてて変わ
ろうとするのだ。

□ エンドゲイナーの意識は部分的である

 私がある問題に気づいたときには、その問題だけを解決しようと邁進する。部分
的なものに葛藤が集中しでしまう。
 だから、その問題の背景まで含めた全体的な見方ができない。

□ エンドゲイナーは過去(既知)に生きている

 私が想像できる結果や設定できる目的は、今まで生きてきた経験(過去のデー
タ)から導さ出したものだ。
 したがって、私が追求しているものは過去の産物であり、私の歴史の残りカスで
しかない。

□ エンドゲイナーは新たなことに無力である

 自分の中で新たなことが起こったとき、エンドゲイナーにはそれをとらえることが
できないだろう。たとえとらえることができたとしても、過去のデータからそれを即
断してしまうだろう。
 したがって、せっかくの新しい出来事が古いものに変質してしまう。それを正しく
とらえることができるのは、私がエンドゲイナーでないときだけだ。

□ エンドゲイナーは幻想をいだいている

 エンドゲイナーは幻想をいだいているが、その自覚がない。したがって、夢ばか
り追う夢想家のように、現実を見つめて冷静に自己を再検討することができない。

□ エンドゲイナーは断定する

 私は断定する。断定するということは、結論を出すことであり、もう再吟味しよう
としないことだ。
 つまりそれで「終わり」ということだ。「end(終わり)をgain(獲得)する」とはうま
く言ったものである。
        
□ エンドゲイナーは傲慢である

 私は断定的に物事を評価するので傲慢になる。その傲慢さから否定的な感情
が生まれ、結果としてそれが自分自身を苦しめることになる。

□ エンドゲイナーは身心を固める

 私はレッスンに集中しようとしてからだを固め、意識を固める。しかしそれは自
分自身を邪魔している行為であり、自分自身を縛ることでしかない。

□ エンドゲイナーは準備する

 私は良いレッスンをすることができるようにと、レッスンのための準備をする、
これもひとつのエンドゲイニングだ。
 良いレッスンをするという目的に向かって突っ走っている自分に気づく。こんな
精神状態で良いレッスンをできるわけがないことにやっと気づいた。

□ エンドゲイナーは不安である

 私はいつも安全無事であることを望んでいる。そのために準備する。しかし、
そうして安全を求めて準備すればするほど、かえって私の不安が強くなるような
気がする。それは飲めば飲むほど喉が渇く水のようなものだ。
 このエンドゲイニングの活動自体が不安を大きくしてしまうのか軋じしれない。
あるいは、この不安感がエンドゲイニングの活動源なのかもしれない。

 ↑以上、引用終わり。

 「エンドゲイナー」の特徴について、皆様の「エンドゲイナー度」は如何だった
でしょうか?私は全部当てはまりました(笑)。
by cute-qp | 2008-08-22 00:00 | 健康談話

「 呼 吸 」が変わる             「 姿 勢 」が変わる             「 気持ち 」が変わる            「 生き方 」が変わる


by センタリング呼吸法 ・バランス運動療法 春陽堂
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