「呼吸で内からのびのびと」

 この10、11月にかけ、五十肩の患者さんが続きました。

 その様子を見るに、年齢的な身体の変性などの影響が強く見られますが、

 ベース、背景に、「猫背」や「いかり肩」、「顎が上がる」など、

 その人固有の癖や習慣が色濃く潜んでいるのに気付きます。

 更に、掘り下げると、

 「ご自身が思われている事と行動が一致せず」、

 多くの場合、身体や筋肉を「伸ばしているつもりで縮めている」ことに気付きます。

 例えば、施術前、鏡を見て頂きながら、肩を上げて頂いても、

 「アクセルとブレーキを同時に踏むような動きをしていたり」、

 「アクセルだと思ってブレーキを踏んでいたり」、

 「動かしたい方向と身体が違う方向に向いていたり」、

 「バランスが崩れていたり」するのですが、

 それが「自分の当たり前」だったり、「故障のせい」と思い込むことで、

 見ても見えない、感じられないに繋がるのだと思います。

 そこで、自己管理や施術、運動処方や教室にて、

 呼吸で身体が伸び、動き、リラックスする感覚を感じ、

 観察出来る切り口や稽古法を模索中です。


***********************************************************

 ここに興味深い原稿をご紹介いたします。

 平田内蔵吉先生 著 「治病強健術・熱鍼療法全集」より引用・掲載 ⇓

 …かく経絡の流れに従って力を入れると、一番楽で、一番自然で、一番気持がよろしい。

 気合を入れる時も、皆この経絡の流れに示うて力を入れます。撃剣でも柔道でも拳斗
でも皆このやり方でないと上達しません。

 むやみに力を入れても決して筋肉の発達も、骨格の整正も、内臓の壮健も、動作の敏活
も望めるものではありません。

 舞踊やダンスや所作事の美は、皆この経絡運行の自然に期せずして合していることが、
その美の基調をなしているのです。

 経絡の運行をしつつ、これらを眺め、また学ぶ時にはまことに容易であります。キネマ等
にあらわれる身振りのギャグは、皆この経絡の変化を逆にして、経穴部に急激な変化を加
えることが基調をなしているのであります。

 この経絡式の力の加え方を知ると、一挙一動が実に愉快になってきます。礼儀とか作法
も、経絡の自然の運行を忘れると変なぎこちないものになってきます。

 山を質く如き気合も、気血が経絡を走り、経穴に発することによって顕われるのです。願
はくは私らの一挙一動にも経絡を活かし、経絡の自然の道に従うようにしたいものでありま
す。

 そして、今までのありとあらゆる強健術の類も皆この経絡運行法の一部を一面的に採っ
たものであることを批判して、治病強健の真義を把握して頂きたいのであります。

 …最後に重ねて申します。強健術はその人の体質によって、万人皆万様に異るべきであ
り、千遍一律の強健術、自己に良かったなら人にも之も強要する如き強健術は之を批判
してから用いることが絶対に必要です。

 特に治病の目的に用いる場合には尚更左様であります。

 また呼吸法も経絡に従ってなさるべきであり...冷水摩擦皆経絡の運行に従うべきことは
他巻に於て力説した処ですから申すまでもないことです。

 ⇑ 以上、引用終わり。

 平田先生もお書きの様に、練習・改善法は、「その人の体質によって、万人皆万様に異る
べきである」と思いますが、参考まで。

***********************************************************

 バランス運動療法(Balance Movement Therapy) 春風堂
[PR]
by cute-qp | 2013-11-08 00:00