神経訓練法としてのセンタリング呼吸法 "新訂版"

 以前、神経訓練法としてのセンタリング呼吸法 "改訂版"との題でご紹介致しました記事
ですがその"新訂版"を掲載させて頂きます↓。

「センタリング呼吸法」の基本や大切な部分をご紹介します。

 ① 現状認識

  医療検査はある瞬間の自分しか捉えられず、また、「CT」にはストレスや心の歪み
 は映りません。

  そこで、まず、心身共にリラックスした姿勢を取り、自分の身体の歪みや心の状態
 などをスキャニング(観察)し、自己観察や調整の切っ掛けにします。

 ② センタリング

  「歪み」も1つのバランスです。例えば、右半身が正しく、左半身は間違いと言う
 事はなく、両者は「アン・バランス」を保ち、心身を「歪ませ」ます。

  そこで、ゆっくり片手や片足を上げたりしながら、自分の現在のバランスがどんな
 風に作られているかを確認し、それを「より良いバランス」に近づけていきます。

 ③ 呼吸

  例えば、「単純に手を挙げる事」は「筋力」で出来ます。しかし、肩が固まってしま
 うとか、動きが繋がらずぎこちない、呼吸が上手く入らないと言った「アン・バランス」
 な状況にある時、様々なコリや不調の原因となっています。

  そこで、呼吸を用い、全身を統合して行きます。更に、呼吸は「自律神経」の働き
 と強く結びついており、自分の内側からのバランスの回復を図ります。

 ④ 臨界点

  過緊張してしまっている筋肉のもつれを解いて行く為には、先ず、「動きのある箇
 所」と「動きの無い箇所(弱っている・固まっている・張れている)」をしっかり認識し、
 動きのある箇所から全身を可能な限り働かせてみて、動きのない箇所を動かす工
 夫をする事が大切です。

  その為には、それぞれの動作の中で呼吸に合わせて「臨界点」まで動いてみる
 ことです。しかし、息を吐きながら大きく動くのが目的ではなく、息を吸いながら動け
 る「臨界点」を感じ、その「臨界点」を広げる為の体内操作を工夫することが大切な
 のです。

 ⑤ 緊張と弛緩、保息

  人間の体運動は大きく「丸める・反らす」、「縮める・伸ばす」・「捻る」などに分け
 られますが、それらの動きは、呼吸による「緊張(拡張)と弛緩(収縮)」だと考えて
 います。

  この「緊張と弛緩」に、呼吸の隙間である「保息」を上手に行う事で、呼吸毎に、
 動きの「臨界点」を広げる工夫をします。  

 ⑥ 立体的身体

  「力み、歪んでいる風船」はありません。

  しかし、私達の体は、頬や尻がゆるんだり、腰や肩が固まったり、骨盤が歪み、
 重力に対抗出来ず、「扁平」で「平面的」になりがちです。

  そこで、呼吸で出来る限り、身体を均一に「緊張」させ、呼吸の隙間を使って身体
 を緩め、のち、均一に息を吐いて行くことで、次第に、身体が地面から立ち上がる
 様に「立体的」になってきます。

  この「立体的身体」を保つことにより、不要な筋肉の緊張が取れます。

  また、「立体的身体」は、心と身体に「中心感覚」を芽生えさせ、身体のあらゆる
 バランスが取りやすい状況になり、日常生活が、自然に楽に行える様になります。

 ⑦ 体幹

  呼吸は「肺」だけでなく、「横隔膜」や「骨盤底」、「脊柱起立筋」や「腸腰筋」など
 の「呼吸筋」と呼ばれるものに支えられています。そして、これらは全て「体幹」に
 属します。つまり、我々はこの「体幹」を「ふいご」のように使って呼吸をしているの
 です。

 ⑧ 会陰・丹田・鳩尾・膻中・天突・印堂・百会

  人間の正中線上には、竹の節や飛行機の圧力隔壁の様に意識を置くべきポイ
 ントがあります。それらのポイントが、動く様子やつながり方に注意を払っておくこ
 とがとても大切です。

 ⑨ 重力を感じる 浮かせる・落ちる

  人間は常に重力の影響を受けます。その力と上手くバランスを取ってつながっ
 ているのが「やじろべえ」です。

  これと同じ様に、2本足と言う不安定な状況にあって、重力のバランスとつなが
 っていない場所は様々な愁訴や障害の原因となりかねません。

  そこで、呼吸に伴って、身体の重みを感じながら手足を「浮かせ」たり、「降ろし」
 たりしながら、重力を使って身体のバランス確認するのです。そのことが、体内操作
 によって刻々と変化するバランス感覚を磨くことになります。

 ⑩ 虚を探す 使われていない部位 実とのバランス

  「虚」は力を失っていたり、萎縮したり、使われていない場所などを指し、「実」は
 過緊張や過負荷・過可動してる場所などを指します。その様な箇所や身体の使い
 方の癖及び、そうしなければ動けないと思い込んでいる意識に目を向ける事が身
 体のバランスを回復する為の第一歩となります。

 ⑪ 心身のバランスを調整する 神経訓練法

  以上のチェックポイントに照らし合わせ、呼吸を通して、自分自身を少しずつチェ
 ック。自身の身体が変化する様子を丁寧に観照し、ひとうひとつ心や身体の癖に
 気づき、改善していきます。

  私達は、自分が体感したことしかよく分かりませんし、その体感すら絶対に正しい
 とは限りません。

  そこで、正しい動きを求めるよりも、より楽に動けるか?を自分自身で検証して
 行くことによって、日々の生活が合理的で美しいものになります。

  この様に、心と身体のバランスを取り戻して行く事がこのボディワークの目的であ
 り、自分の内側や「神経レベル」から訓練して行く方法になります。

 バランス運動療法(Balance Movement Therapy) 春風堂
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by cute-qp | 2012-02-23 00:00 | バランス運動療法・調整法