「呼吸」と「パッキング」の感覚

 私はかねがね、「呼吸法」は「エアシリンダー」の様だと思っていました。

 当時、それ程、自分のイメージした表現の意味合いを感じず、K野先生にそれをお伝えし、
「センタリング呼吸法」における呼吸の1つの表現として頂いたのですが、方向性は良かった
ものの、なかなか、自分自身が表現した身体が近付いて行きませんでした。

 そんな経験もあり、今日はその中で大事かなと思う感覚の1つ...「パッキング」について書
かせて頂きたいと思います。

 あくまで、私の主観・表現であり、言葉で言い表せるものでもありませんが、お付き合い下
さい。

 身体に「エア・シリンダー」を作る時、身体を均等に「密閉」して初めて「圧力をかける空
間と構造」が出来上がります。

 それが「パッキング」の意味です。

 呼吸の練習として「四段階」や「七段階」があります。

 これらの段階は、呼吸のバランスを「意識して行く要所」で、実際は、刻々と複数段階あり
、「妖怪一反木綿」の様にひらひらと、若しくは、ハチ鳥の様に絶え間なくバランス取りする
ものだと思っています。
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 それと同じ様に、「呼吸」で「身体の圧力バランス取り続ける」...その「バランス取り」と
「密閉感覚」を「パッキング」で体得する事が出来ます。

 「パッキング」の要点は大きく2つ。

 ① 「下腹部」を中心に呼吸出来る様にする。

   自分の呼吸の状態は意外に知らないもので、「お腹で」と言われても「胸や肩」で呼吸
  してしまったり、左右のバランスが取れていなかったりします。

   そんな自分の状態を畳の上に寝て、その畳をガイドにして「スキャニング・観察」し、
  身体への「呼吸の入り方やバランス」、呼吸の際の「ポジショニング」を工夫してみます。

   次に、その状態を一回一回「臨界点」まで持って行き、お腹を中心に、呼吸の波が身体
  の上下前後左右へ伝わって行く様工夫してみます。

   身体が「へ」の字に近い形になります(「太鼓橋的」?)。

   この段階で大切なのは「お腹」で呼吸し易いポジショニングやバランス作りを振り返っ
  て、それが「ある時」と「ない時」の感覚を良く感じておくこと。

   上手く行った時、「ぐぐっ!」とお腹が締まり、そこを中心として全身の呼吸と運動の
  バランスが取れます。

   その後、ご自身を観察しますと、身体が緩み、畳の接地面が増えている事と思います。

 ② 「下腹部」に入った呼吸を「腰部」にも導き、「下腹部」と「腰部」が「バランス」する
   様な状態に身体を「パッキング」します。

   全身に呼吸が入り易くなって来た所で、「へ」の字のバランスを「反転」させ、身体が
  「レ」に近い形にしてみます(今度は「跳ね橋」?)。

   最終的には①も②も「密閉・圧縮(パッキング)」なのですが、②は下腹部に生じた圧
  力を体内を通じて腰部へと導く形になるので、体内へより「圧迫感」や「密閉感」が増す
  様に感じます。

   いわゆる「腹筋・背筋運動」の様に、筋力で「身体の外側に力を向ける(「扉を開き、
  放出する)」のでなく、全身のバランスを立体的に取り、「身体の内側に力を均等に”密
  閉する”(込める:扉を内から締める)」感じです。

   「パッキング」されるので、身体のバランスや反作用として、身体の上下前後左右外へ
  向かう力が出て来て、「シリンダー」の構造と働きが出来上がります。

   それを体の構造に従い、1つ1つ「パッキング」しながら「飛行機」で言う「圧力隔壁」
  作り、「圧力調整」しながら動く...と言うのが「段階別呼吸法」の本旨と捉えています。

   この方法ですと、全身のバランスを内側から1つずつ、刻々と、柔軟にとって動いている
  ので、「ピラティス」の様に身体を硬直させて動く事無く、「バルーン・ドール」の様に、
  呼吸の波に変化して全身が動きます。

   お陰さまで、「運動の質が向上」しただけでなく、身体のラインも整い、持病の「そけい
  ヘルニア」がオペなしで完治。

   身体のエネルギーが漏れないので身体の冷えが収まって来て、治療の際に「受ける」事
  もほとんどなくなりました。

   発声についても、身体と言う「管」の響きが内から外へ響き、伝わるので、「楽器」とし
  ての「自分」の質・素材を向上する事が出来ました。

   「腹を作る」・「腹を括る」・「腹が据わる」・「腹で決める」とは良く言ったものだな
  と思います!!

 バランス運動療法(Balance Movement Therapy) 春風堂
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by cute-qp | 2010-09-06 17:00 | バランス運動療法・調整法