「バランス」と「センタリング」

 先日、「運動処方」をさせて頂いている水泳指導員のKさんからこんなお話をお聞きしました。

 ある日、クロールの講習で「バランス運動療法」で言う「骨盤時計 3時-9時」を「斜め」に
なって」と指導された所、後日、ご本人の絵が添付されたメールで「こんな感じで”斜め”にな
ってみましたが上手くいかない」旨のメールが届いたそうです。

 その熱心さに感心すると同時に、そこに描かれていた「斜め」がこちらの意図した「斜め」と
似ても似つかず、びっくりしてしまわれたそうです。

 Kさんの「表現の意図」が読み取れましたので、どんな絵であったのか?を教えて頂いたので
すが、確かに、「それでどうやって泳げるのか?」イメージ出来ませんでした。

 実際、Kさんの指導はとても懇切丁寧です。

 しかしながら、「どうしてそう感じてしまわれたのか?」をとても大切に感じました。

 私達はお互いの意思疎通を取る「道具」として、「言葉」を持っています。

 しかし、その「使い方」や「感じ方」は人それぞれです。

 異なる「背景」、「性格」、「経験」、「性別」の元、「感じる」事も、ある人は「直感的」
に、またある人は「感覚的」に、「思考的に」、「感情的に」捉える...イメージするだけで
様々。

 ですから、その方にとっての「斜め」はその絵の通りに間違いない。

 本当に、「捉え所のないもの」だと思います。

 そして...私自身がその事で過去に頭を抱えてしまった事が多くあります。

 「教科書(メソッド・ドリル)通りに行かない」
 「自分の経験や感性が伝わらない」
 「なぜ、そうされるのか想像すらつかない」
 「結局、何をどうして良いか分からない」

 随分と、悩みましたが、結局、私は目の前に展開される物事や人を良く観れていなかった事
に気付きました。

 そこで、「固定概念」や「完璧主義」、「(私の)常識」を捨てて、接する方々の「心と身体
の方向性と可動域」を観る事から始めました。

 「完璧に理解する」...と言うのは不可能ですが、「なぜ、そう言動するのか」をイメージし
、そこから浮き上がって来るものに「新たな視点や方向性、重心」を与えてみる。

 全てが上手く行くとは限らないけれど、何度も何度も修正し、「センタリング」しながら
「良さげ」な所へと「意識」を導いて行く。

 「器用でない」分、とにかく「丁寧に、かつリズム感良く」。

 そこで、「自分も意図しなかった」様な「伝え方」が出て来る事も少なくありません。

 「治療」の時もそうです。

 「気付き」も「回復」も、バランスが「センタリング」された瞬間に「像を結ぶ」のかも
しれません。

 その為にも、日頃、自分自身の「心と身体の方向性と可動域」を丁寧に見据えておかなけれ
ばと思う様になりました。

 先ず、「己」からです。

 バランス運動療法(Balance Movement Therapy) 春風堂
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by cute-qp | 2010-08-04 00:00 | バランス運動療法・調整法