"呼吸"で"自分"を見詰めてみる

 先日、自分をどう"調理"するか?で「呼吸のイメージ」について少し取り上げてみました
ので、今日は、「呼吸」をクローズアップしてみたいと思います。

 以下は、増永静人著 「イメージ健康体操」よりの引用です↓。

 イメージ呼吸 「小手先」の動作をすると「気が入ってない」と師匠から注意されます。
ちょっとした所作でも、全身に気がみなぎっていないと形はできても魂が入らないのです。
 呼吸」とは「肺に空気を入れること」だという固定観念があるために、呼吸筋を動かせば
意識的にコントロールできると思うわけです。

 「腹式呼吸」は、腹筋の働きで深い呼吸のできることを教えた点はよいのですが、これも
意識すると腹筋にとらわれて、腹の皮に力を入れようとします。

 丹田にカを入れて、という丹田とは臍の下と教えられても,それがどこかはっきりつかめ
ないでしょう。腹に重心を置くのが「全身運動」の基本ですから、呼吸もそうあるべきですが
、どこのあたりを腰というのでしょうか。

 「肥田式強健術」ではこれを「正中心」と呼んで,腹と膜に内接する正円の中心点と製図
で示しました。むしろここに鎮座する円球の中心と考えたはうがよいと思いますが、実感し
ないことには力点がつかめないでしょう。中心を製図の点とすることにも疑問があります。

 中心とは「見えない一点」です。

 発想の転換をして、全身を「風船」のようなイメージに画いてみて下さい。呼吸の実験で、
ビンの中に風船をつるし口だけ外に出して、ビンの内圧を下げると、空気は自然に風船を
ふくらませます。あれは肺の模型ですが、いまは全身をそのようなゴム風船と考えるのです。

 解剖学で教えられた構造や眼でみた人間の形を想像しては、こんな発想は生まれません。
 野口体操では「生きている人間のからだは、皮膚という生きた、皮袋の中に、液体状なも
のがいっはい入っていて、その中に骨も内臓も浮かんでいるのだ」と教えています。


 実感としての人間の身体は、これでもまだ構造的な説明に偏しているといえます。まず目
をつぶって「自分」がどんな感じか、すなおに内観(春風堂註:自分の内側を観察する)して
みて下さい。

 立っていれば足底に、坐っていれば尻のあたりに重みのかかっている以外は、内と外を
区切る境のようなものだけで、骨も筋肉も液体も、そうした部分は感じられず、わずかにい
きのゆれが上下に伝わるといったらよいでしょう。

 もし、どこかの部分が意識されるようでしたら、それは自然でないことを告げているはず
です。
それは気にしなくてもよろしい。この袋に空気がドンドン入ってきて、自分という風船
がふくらんでいくというイメージをもつのです。風船はいちように拡がりますが,その周囲を
おしひろげるカの中心が、丹田なのです。丹田という部分があるのでなくて、気圧の中心で
周囲をおしひろげる支点になっている感じが、下腹の中央あたりに感じられればよいのです。

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 野口体操は「皮袋」と呼んでいますが、皮では膨らまないので、ゴム風船のイメージがよ
いのですが、膨らみすぎて破れそうに思える人は、ビニール製のダルマでもよろしい。そ
のツギ目の少し固い張り合せを背筋に感じると、より具体的になるかもしれません。しだい
にふくらんで、上の丸みがいっぱいになって、これにくっついた二つの突起と、下の丸みに
くっついた二つの突起、即ち手足にいく間、空気の流入が止まり、やがて全体にしぼんで
空気が抜けていくイメージをもって、出きったところでフニャとなります。

 ↑以上、引用終わり。

 「生きている人間のからだは、皮膚という生きた、皮袋の中に、液体状なものがいっはい
入っていて、その中に骨も内臓も浮かんでいるのだ」...昔、野口三千三先生の著書を読
んだ時の衝撃は未だに忘れられません。

 それまでの自分を振り返ると随分「平面的」(「表層・外側」、「鼻先」、「胸先」、「腹先」)な
呼吸をしていて、それに比例して、自分と言うものも「平面的」で「目先」な感覚で捉えてい
たと感じています。

 そこを「ゴム風船の内側(自分の中身)」を感じながら、「丁寧に」、空気を入れてみます
と、先ず、物体的な身体の「厚み」や「立体感」、「広がり」を感じました。

 アンバランスな所はそれでも「圧着されたまま」だったり、「膨らみが不十分」だったり、
はたまた「膨らみ過ぎ」だったりします。

 そんな所を「どんな風に"呼吸"をして"丸く"膨らまそうか?」工夫してみます。

 すると、段々、自分という「空間」(肉体的・意識的)に「広がり」が出来て来て、「はあ~
自分ってこんな風なんだ~」と関心しつつ、ちょっと自分を「客観的?」・「遠目?」・「俯
瞰?」している自分が居たりして...身体も楽になります。

 是非、一度お試し下さい。

(参考)
 ① 呼吸が変わる 姿勢が変わる 生き方が変わる
 ② 答えは自分の中にある ~自己中心観照~ (6)
 ③ 自己管理の秘訣
 ④ 呼吸と伸張
 ⑤ 理科再び... ~身近な現象をイメージとして~
 ⑥ 背骨で呼吸するとは...
 ⑦ 平田内蔵吉先生に学ぶ (1)
 ⑧ 平田内蔵吉先生に学ぶ (2)
 ⑨ ジョセフ・ピラティス語録 (1)
 ⑩ 立ち止まり、振り返る
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by cute-qp | 2009-06-13 00:00