背中の感覚 (1)

 今日は「背中感覚」について、齋藤孝さんの「気の力」よりの引用を中心にお届け
致します↓。

 声を響かせるためには、柔らかく反応のいい上半身でありつつ、安定した下半身
つくることであるとは先に述べた。これはイコール、身体の中心軸をつくるという
ことだ。

 美しい声の響きやからだの動きは、しっかりした身体の中心軸から生まれるため
、とくに武道、舞踊、伝統芸能の世界では重視されてきた。

 臍下丹田中心とした腰肚の構えができた人は、自然背筋伸び背中
センサーがしっかりしている。

 「背筋を伸ばしなさい」というのは、昔の親がよく子どもに言った言葉だが、日本
人の中で腰を入れて背筋を伸ばすというのは、自然と培われていた
作法だ。

 着物のは、腰を入れる肚にカをこめる、といった中心感覚つくるのにとて
役立っていた。

 また、武士であれば、禅の背に家紋を入れる位置は決まっているため、背筋
伸びていなければ、家紋の形がゆがんでしまいきちんと見えない

 家紋を入れるのは、その家、家系を背負っていることだ。家紋が崩れないよう
、つねに意識して背筋を正して立ち振る舞いをすることになる。

 また、教育者の森信三は、戦前・戦後を通じて、「腰を立てる」ことが気力
だという発想で、幼い頃から腰骨立てる習慣をつけようと推進した。

 腰の構え学ぶ構えであり、ひいては生きる姿勢に関わっていくという教育
方針であった。

 腰骨が立っていない場合は、教師が子どもの腰骨に軽く触れて立てることを意識
させようと主張した。小学校一年生の目標は、腰骨を立てる習慣身につけることだ
とまで言い切った。この不退転の覚悟に、教育者としての確信を感じる。

 腰骨を立てて背中を意識すると、意識の覚醒がある

 背中感覚開くには、臍下丹田のちょうど後ろ背骨の一点意識するとよい。

 ここは、手足冷えるとき、手や足を温めるよりもこの一点温めるといいポイ
ントでもある。ここは、半身と半身をつなぐからだの中枢ポイントである。

 (中略)

 あるとき、背中がひどく硬くなっていることに気づき、背骨の骨と骨のあいだを一個
ずつ広げてみたらよいのではないか、と思いついた。簡単にできそうだったのである。
 ところが、ちょうど臍下丹田後ろの腰一点広げたとたん、突然、動けなくなっ
てしまった
。まったく足腰が立たない。足も腰の筋肉もとくに異常はないのだが、もう
立っていることもできない。しばらくは這い回って生活をした。

 腰が立つことの要となっているポイントであることを身をもって学んだ

 背中側の中心点は、たとえば自転車に乗るのでも、野球やテニスのスイング
を練習するのでも、大事なポイントである。
 この中心点がしっかりと意識できていて背筋伸びると、からだの中心軸
がぶれない

 はもともとからだがすぐにふにゃふにゃ崩れやすいタイプだったが、武道
やることで、腰から背中にかけての中心軸鍛えることができた

 お腹の臍下丹田中心とした軸がどちらかというと、の文化の基盤だった
のに対し、この背中側のポイントは、「立つ・動く」身体文化において重要
役割を果たしているといえる。

 ↑以上、引用終わり。

 「腰骨を立てて背中を意識する」...ここが整う事が全ての心身活動の前提であり
、必要十分条件になると春風堂は感じています。

 いわゆる「ハラ」だけタイプが「居着いて」しまい易いのは「背中」が伴っていない
と場合も多いのでは?と感じています。

 そして、古今東西、様々な目的で体幹に中心を作る方法がありますが、心身の
センタリングと負荷に対する対応、和の要素を考えると「L5」と言う事になるので
は?とも思っています。

 明日に続きます。
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by cute-qp | 2008-12-20 00:00